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「動玉箱の中でなにがなにを?」? 続き

前回に引き続き、ダグラス・ホフスタッター著『メタマジカル・ゲーム』の25章「動玉箱の中でなにがなにを?」を取り上げます。前回は、亀がアキレスに「私」とか「自己」とかを説明するために、動玉箱、シムボール、心震計など導入したことを書きました。今回はいよいよ「私」を生み出すシステムについての亀の説明を紹介します。

アキレス:どの人がその動玉箱に「なる」んだろう?どの動玉箱がある与えられた魂をもつようになるんだろうか?
亀:どうやら君は空中に魂を集めた檻が浮かんでいて、新しい頭あるいは動玉箱が生まれるごとに神様がそこから魂を一つずつ取りだして、それをその動玉箱や頭に吹き込むといったイメージを思い描いているようだね。



亀によればアキレスの考え方は逆さまだという。

アキレス:うーん、動玉箱内の玉の塊や、さらにはニューロン発火の集まりでも、どこからそれらに「自分」という感覚が生じるかがわからないんだ。物理的対象を「存在」とならしめるには「炎」が必要なんだよ。
亀:それぞれの火の自己同一性を規定するのはそれをともした炎ではなくて、燃料の材料だ。



亀の「私」についての説明:
動玉箱をある誰かにするなんらかの決定があるのではなく、動玉箱があるが故にそこに特定の誰かが生じる。動玉箱がどの誰かになるのはその構造、とくに自分自身を内部に表現する仕方に依存する。自分自身を整合的な行為者として見ることで、また、独自の自我の感覚を十分に作り上げることによって、誰かを作り上げる。時間が経過して自分の構成要素が変化しても、自分を同一な自己と見なす能力によって、完璧な誰かとなる。
観測者がある対象(有機体)を理性に基づいて行動する整合的な存在と見ることを、その対象に対して「志向的立場をとる」と呼ぶ。自分自身を理解する最も良い方法は、自分自身に欲求とか信念とかを帰属させることであり、これは自分自身に対して「志向的立場をとる」ということであるのでこれを「自己志向的立場をとる」という。有機体が一度、自己志向的立場をとると、何度も自分自身の表現を繰り返すようになり、自己同一性の幻想が強化され、固定化される。幻想が固定化されシステムの一部になってしまえば、それを参照せずには自分自身を説明できなくなり、もはや幻想ではなくなる。

亀:本当に大切なのは、「私性」を支えるのは「一つの機構」だけだということなんだ。つまり、システム自体の複雑な表現が、世界のその他の部分の表現となって循環するっていうことさ。



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2007.05.13 | | Comments(0) | Trackback(0) | その他の本

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