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錯視とベイズ

Motion illusions as optimal percepts

今日の輪講で紹介した論文です。運動知覚の錯視をベイズで説明できるという内容です。

菱形の図形が実際は横に動いているとします。細い菱形は背景とのコントラストが高いと横に動いているように見えて、コントラストが低いと斜めに動いているように見えてます。太い菱形はコントラストが高くても低くても横に動いているように見えます。ちなみにここにその視覚刺激があります。いままではこの現象について二つの理論の組み合わせによる説明がされていました。でもそれだとちょっと視覚刺激が変わっただけで統一的な説明できなくなってしまいます。もっと運動の錯視を説明できるグローバルな理論はないかということでベイズ推定の登場です。

今、推定したい値は画像Iが与えられたときの菱形の速度vなのでベイズの枠組みでは、

 P(v|I)P(I|v) P(v)

と書けます。
尤度P(I|v)は今の画像と微小時間変化したときの画像がほとんど変わらないという条件にガウシアンノイズを加えたものから導かれた正規分布です。
事前分布P(v)は、視覚入力はほとんど動かないはずという事前知識に基づいて、原点(速度ゼロ)を中心としたガウシアンを仮定しています。
そしてMAP推定により最適なvを求めます。

このモデルで他の先行研究のデータも説明できると言っています。
また、ベイズ推定は視覚入力の信頼度と事前知識とのバランスを考慮した推定なので、様々なパラメータの視覚刺激が与えられてもこのモデル一つですべて説明できるという美しさがあります。

私たちは最適化された知覚システムを持っていて、その仕組みの説明にはベイズ推定が適しているようです。普段はそのシステムが十分強力に働いて、あいまいな視覚入力を環境に合うように適切に解釈しています。そして錯視はそのシステムが最適なためがゆえに起こる現象と言えます。

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テーマ:心・脳・言葉・人工知能 - ジャンル:学問・文化・芸術

2006.03.24 | | Comments(0) | Trackback(0) | 論文の紹介

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